はじめに
40代サラリーマンが「トラリピFX」で月50万円の利益を出していました(2022年実績)。
今は「放ったらかし運用」にしたいので、低レバレッジに変更して月20万円程度にしています。
そんな私が、トラリピに必要な情報と個人的な意見(素人の考察)を交えながら勝手なことを述べていきますので、興味が持てましたら継続してご覧ください。
各通貨ペアを考察する
トラリピで運用する場合、AUD/NZD, EUR/GBP, USD/CADの3通貨ペアを中心とするのが最も理に適っていると私は考えています。
そういう理由から、今後はこの3通貨ペアに絞り、考察を続けていくことにします。
結論
現在の私のトラリピ戦略を変更する必要はない。
ただし、短期的利益を求める場合は戦略を再検討すべき時期にもある。
- 短期的および中長期的に見ても、現在の設定レンジを大きく外れロスカットになる可能性が極めて低いと考えられるため。
- それぞれの相関性に変化はなく、放ったらかしにしていても中長期的運用に大きなリスクがないと考えられるため。
- 当面はトータルスワップがマイナスに進む構図となり、利益率が想定より下がることが想定されるものの、中長期的には運用に大きく影響するほどのインパクトはないと判断できるため。(短期的には、USD/CADの影響で利益率を大きく下げている実態もあることも考慮すべき)
- 豪州とNZの金融政策に差が広がり始め、稼ぎ頭のオージーキウイが稼げないサブレンジを推移する期間が暫く続く可能性があるため。
AUD/NZDを考察する
上図はAUD/NZD(日足)ですが、今週もやや上昇し、週の終値は1.11200付近となりました。
ポジションをまだ増やしていますため、得られるスワップは増えています。
ボラティリティは大きいですが、サブレンジのため大きな利益は得られていません。
私の利益値幅は40pipsですが、マネースクエア社の推奨は現在20-30pipsです。
テクニカル分析で見ますと、買いと売りのシグナルがそれぞれ点灯中、上昇トレンドです。
そろそろ上昇も一服する状況になるかもしれませんが、下値は一旦1.10000付近で支えられるでしょうか。
全体的に見ると、設定上の「サブレンジ」に移行し利益率が悪い状況が続くことが予想されますため、AUD/NZDの運用を避け(やめ)たくなる気持ちも理解できますが、この程度は想定内の動きでありロスカットの視点で見ても不安がありませんから、まだ安心して放置して良いだろうと考えられます。
今週は、NZから消費者物価指数が発表され、総合指数は市場予想を下回る結果となりました。
しかし、非貿易財の結果が見通しを上振れたため、市場はそちらに反応し、NZドルが堅調に推移したとされています。
一方、豪州からは雇用統計が発表されましたが、結果は強弱があり、大きな反応にはならなかったようです。
現在は、豪州がタカ派、NZがハト派の金融政策と見られているため、AUD/NZDは下落方向に進むことが想定されず、短期的には利益になりづらい地合いにあると言えます。
現在の豪州の政策金利は4.35%、利上げ観測もあるとされていますが、年内は利上げも利下げもないという予想です。
一方、現在のNZの政策金利は5.50%、市場では10月頃に利下げが行われると予想されています。
(政策金利や利下げについては、「まとめ」で紹介している記事にもう少し詳しく書いています。)
豪州の次回会合は8月6日、NZの次回会合は8月14日、です。
AUD/NZDに関連する動画がマネースクエア社で公開されていましたので、こちらに貼り付けておきます。
EUR/GBPを考察する
上図はEUR/GBP(日足)ですが、今週は反転上昇し、週の終値は0.84300付近でした。
ボラティリティは小さく、上昇傾向であったために利益に全く繋がりませんでした。
私の設定では利益値幅を40pipsにしていますが、現在は20pipsあたりが妥当なのかもしれません。
テクニカル分析の視点で言うと、複数の売りシグナルが点灯しており、下落トレンドです。
分厚い抵抗帯があり上値は重く、材料がない限り暫くは下落か横ばいが続く展開になりそうです。
設定レンジの中央から下限の位置で推移していますので、保有するポジションは少ないです。今後上下どちらに動いたとしても大きな懸念は生じませんし、たとえ下限を下回ったとしても損失はありませんので、安心して放置しておくことができます。
今週は、欧中銀が理事会を開き、政策金利を据え置くことを決定しました。
声明は前回と比べ特に大きな変化がなく、金融政策を維持すること、今後は何も決まっておらずデータ次第であること、という考えを示しました。
これらが市場ではややタカ派的と見られたためか、ユーロは小幅に上昇しています。
一方、英国からは消費者物価指数が発表され、市場予想を僅かに上回ったことから、利下げ観測がやや後退し、ポンドを押し上げたとされています。
その他、両者から複数の経済指標が発表されましたけれども、大きな反応はなかったものと思われます。
ここ最近は、特に欧州の政治不安からユーロ安が続くかとも考えられましたが、それも少し落ち着き始めたのかもしれません。
現在の欧州の政策金利は4.25%、市場では追加利下げを9月以降と予想しています。
一方、現在の英国の政策金利は5.25%、市場では利下げを8月頃と予想しています。
たとえ両者の利下げタイミングに差があるとしても、金融政策の視点からは大きな差がないと考えられていますので、中長期的に金利の逆転がないものと想像しています。
EUR/GBPの運用はプラススワップも重要な要素ですので、金利差に特段の変化がなければ現在のスワップポイントも継続されるでしょう。
(政策金利や利下げについては、「まとめ」で紹介している記事にもう少し詳しく書いています。)
英国の次回会合は8月1日、欧州の次回会合は9月12日、です。
USD/CADを考察する
上図はUSD/CAD(日足)ですが、今週は上昇し続け、週の終値は1.37300付近となりました。
売りがマイナススワップですので、保有しているポジションは早く決済させたいところです。
私は50pipsの利益値幅で運用していますが、以前と比べボラティリティが遥かに小さくなっているため、30-40pips程度に狭めても良いかもしれません。
テクニカル分析の視点で言うと、複数の買いシグナルが点灯中で、トレンドはありません。
抵抗帯を上抜けし、これから上値を試す展開になるかもしれません。
また、マイナススワップが以前より増額しており、個人的には運用すること自体を嫌ってもよい一線を超えたような気がしています。もうUSD/CADを運用しないという方がいても仕方ないとも思っています。
私自身は、中長期的視点から見た際に、運用全体として分散投資(利益よりも安全性重視・安心して運用したい)することが有益と考えていますので、いくら現在が不遇で利益にならないとしても、設定レンジ内で推移すると想定している以上、基本的には運用を継続していく予定です。
マイナススワップを嫌うのであれば、ドルカナダを外すのも良いですし、マイナススワップ対策を検討するのも良いかもしれません。
(そのため私はマイナススワップ対策をしています:別記事参照)
今週は、米国の小売売上高やフィラデルフィア連銀製造業景気指数など複数の経済指標が、市場予想を上回る結果となりました。
一方で、カナダから発表された消費者物価指数が市場予想を下回り、追加利下げの観測が強まりました。
両国の結果が明暗を分けており、USD/CADが上昇する地合いが構築されたものと考えられます。
さらに、来週のカナダの政策会合の結果が大きく反応する可能性もあるため、注視しておく必要があるでしょう。
しかし、先週までの米国の経済指標がふるわなかったこともあり、米国の利下げに関する議論も常に浮上しており、要人の発言等でも反応する可能性がある状況にもあります。
特に現在は大統領選にも目を向けられており、トランプ氏の発言や政策にも影響されるだろうと思われます。
米国には、大統領選挙だけでなく、ウクライナや中国の問題、中東情勢、さらには商業不動産市況の悪化等の経済リスクもあることは忘れてはいけないでしょう。
米国の現在の政策金利は5.25~5.50%、市場では利下げが9月から始まると予想されています。
カナダの現在の政策金利は4.75%であり、市場では追加利下げが7~9月にもあると予想しています。
(政策金利や利下げについては、「まとめ」で紹介している記事にもう少し詳しく書いています。)
カナダの次回会合は7月24日、米国の次回会合は7月31日、です。
USD/CAD(米ドル)に関連する動画がマネースクエア社で公開されていましたので、こちらに貼り付けておきます。
まとめ
今週も各通貨ペアの状況と展開を、勝手ながら考察しました。
AUD/NZDは、豪州の利上げ観測およびNZの利下げ観測がそれぞれ高まっているため、上昇あるいは高値維持の地合いにあります。プラススワップを稼ぐポジションを増やしたことはポジティブであり、運用の安定化に貢献していると言えますが、短期的にはサブレンジで推移することを意味していますので、稼ぎ頭であるAUD/NZDが稼げないという最悪の状態が続くでしょう。中長期的視点から見れば、想定レンジ内で推移することが予想できますので、その視点も持てるのであればこのままトラリピを継続することが適切であろうと考えますが、短期的な利益を求める場合には戦略を再検討すべきでしょう。
EUR/GBPは、欧州政治の先行き不透明感の影響も一服したのか、下落傾向が落ち着きました。このままなら設定レンジから外れるような懸念は一切ありませんし、外れたとしても損失を被ることがありません。さらに、金利差の逆転も想定されないことから、この通貨ペア最大の強みであるプラススワップも維持されると予想されます。ボラティリティが小さいために利益率が低いとされていますが、このまま運用を継続すべき優良な通貨ペアと言えます。
USD/CADは、カナダが先行して利下げを始めたため、今後も高値が維持される(あるいは上昇する)と予想されるものの、米国の景気減速も示唆されています。設定上、運用はマイナススワップであり、そのスワップ額も増額し始めたことから、USD/CAD自体の運用を取りやめるという決断も否定しません。ただし、想定レンジから外れる可能性は低いと考えていますため、中長期的運用の視点から分散投資先として選択することも間違っていません。利益率と安全性の個人的な価値観に基づく判断が重要となるでしょう。
(為替介入の話題も大きく取り上げられていますが、#トラリピぱぱきち はドル円やクロス円通貨を運用していませんため、影響はありません。むしろ、これらはドル円やクロス円通貨運用において容易に想像できる大きなリスクであるため、その影響を避けながら中長期運用ができるよう設定しています。)
全体的に見ますと、全ての通貨ペアが想定レンジ内で推移していますし、大局を見る限り中長期的にも安定的なレンジ相場を形成すると想定されることから、このままこの運用(#トラリピぱぱきち)を継続することで問題はないだろうと考えています。
長く運用していれば、一時的に含み損が大きくなったり利益が少なくなる時期もありますが、それは当然のことであると受け止め、当初の計画通り低レバレッジで運用することが「トラリピによる適切な中長期運用」に繋がるものと認識すべきでしょう。
最近は利益率が低下していますが、損をしていなければ運用は成功していると考えるべきです。
来週は本業の休日出勤があるため、記事はお休みとなります。
トラリピの中長期戦略(政策金利とそれに見合った戦略)やスワップポイントの管理については、こちらの記事に記載しています。
記事は随時更新していますので、更新日を確認しながら継続的にご覧ください。(中期戦略について更新しました!)
最後となりますが、私の運用や実績を以下の記事で公開していますので、こちらも合わせてご覧ください。
ただの独り言ではありますが、参考になる情報があるようでしたら幸いです。
皆さんの更なる発展を、心よりお祈り申し上げます。
お役立ち情報
政策金利
主要国における2024年の政策会合の日程を示しておきます。
現在の状況・流れや今後の展開などを知っておくだけでも、トラリピの戦略を検討する際に役立つと思います。
スワップポイント
マイナススワップは利益を蝕んでいきます。
私はできる限り避けたいと考えています。
各通貨ペアのスワップポイントを知っておくだけでも、トラリピの戦略を検討する際に役立つと思います。
各1万通貨あたり(2024年7月本稿編集時)
なお、「せま得キャンペーン」が常設サービスとなりました。
こちらの記事でも詳しく述べていますので、必要に応じてご覧ください。
松井証券
この度、試しに松井証券のFX自動売買システムを使って、運用することに致しました。
こちらの記事に、その経緯や設定も記載しておりますので、ご興味がありましたらご覧ください。
\松井証券のページはこちら/
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私の実績と設定は、こちらで公開しています。
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取引はブログ読者自身の判断によって、リスクを十分に理解したうえで自己責任で行ってください。
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